中途半端なポエム。

バナジウムの文字に10円余計に出す都会生活。
トマトジュースを飲んでは排気ガスを吸う。
満員電車の中で田舎の空き地を思い出す。
そうか刺激を求めてこんな窮屈な場所にいるんだ。
寂しいからここにいるんだ。
でも、吊り革に伸ばされた挨拶抜きの隣人の
腕に巻かれた腕時計から朝の時刻を確認しては
降りたホームからオフィスのエレベーターへと
走り急ぐ。吐く息は白く。雲一つない空。
気付くことなく、今日も地球の引力に反発した箱の中。