ものすごい夢を見た。

年末でもないのに、何故か紅白歌合戦らしきものを
NHKホールで家族と見に来ている自分。
席は前から6列目、中央ブロックの右側通路に
一番近い席である。自分の前からステージまでの
5列は誰も座っていない。きっと関係者の席なのか
と思っていたら、開演前なのか、ステージ上で
スタッフがそわそわ次の演目の用意をしている。
そんなざわざわしている最中、前方左右の非常口扉
から表参道よりの原宿あたりにいそうな若者が
ぞろぞろと一列に出てきて、次々と空いていた5列を
1回は練習した程度のチームワークで
迷うことなくあっという間に埋め尽くした。
舞台に真紅のカーテンが降りてきて
左端にスポットライトが当たる。
そして何故か、「くるりの登場です」と言いたげな
司会をしている加山雄三が「くりるの登場です」
とわざとらしい間違えをして、べそをかいている。
ステージ周りの裸電球が煌々と光り、どうやら
歌合戦らしきものは始まったようだ。
で、まだ開かないカーテン越しに何やら
イントロが流れ出し「わぁー、きしだー!」「たっしーん!」
なんてかけ声とともに会場全員が総立ちになり、
くるりの登場を待っていたらハイジャックならぬ
歌合戦ジャック?
RONINのジャン・レノみたいな格好をした
強面の男たちがぞろぞろとピストルを手にして
前列の若者たちが出てきた同じ非常口の扉から
4,5人出てきやがった。
曲名は不確かだが、確かにくるりの曲調の
歌をマイク片手にその4,5人が合唱しながら
ピストルを天井に掲げている。
舞台のカーテンは上がらず、俺たちがくるりだと
無茶難題を主張するように、なんと前の5列の
若者たちを次々にピストルで撃ちまくるではないか。
そこで、開演直前に入ってきたあの若者たちが
役者であることに気づく。
撃たれては手に持った血のりを吹き上げ
見事なまでの喘ぎっぷりの騒然100人の若者。
一見悲惨な現場だが、至近距離からは
それが演技であることが分かる程度のわざとらしさと
後ろの観客は奇声を上げながら歓喜しており、
こちらも残酷な様子だが、そのやりすぎ感との間に
挟まれた僕はちょっとひく。
 
つづく。