【自己破滅的舞台】江頭紀明
このドラマをAVコンサルタントの仲間たちと
その存在すら忘れられているであろう江頭さんに捧げる。
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ここは、×○局の番組収録会場。
薄暗いステージに白いスモッグが黙々と床を覆い尽くす。
やがて、ステージ全土を満たしたスモッグは客席へと雪崩れ込み
その衝撃で煙草の煙のように昇天し始める。
斎木しげる:ナレーションIN
「皆様お待たせ致しました。
いよいよ始まりましたこの番組、人生改造計画です!
さて、本日の人生変えたーいさんは
神奈川県在住、大学技術職員、本日35歳になられました。
女性とのお付き合いは高校時代、初体験も高校時代。
それからの学生時代、現職に就くまでの経緯は黙ったまま。
独身生活にピリオドを打ちたいと言い続けて6年が過ぎました。
キャンパスの若い女子大生を目で追いかける日々。
気になった女性は数知れど、内気な性格がそれを邪魔する。
さあ、登場して頂きましょう。江頭紀明さんです!」
中島みゆき:「 地上の星」 ミュージックIN
スポットライトがステージ中央、階段の上段を照らし
そこへ黒いタキシードに赤いバラを胸に差し
オールバックできめた江頭紀明、その人が立っている。
カメラが左から、右から江頭紀明の横顔を舐める。
ミュージックのイントロが終わり、
第一フレーズが出始めたと同時に再びナレーションが入る。
「1人であることが淋しい。いい加減、手作りの料理が食べたい。
正直者でいいじゃないか、内気でいいじゃないか。
そんな私が本日、この場を借りて、決意させて頂きます。
名付けて”勝手に結婚宣言させて頂きます!”
では、江頭さん、はりきって!どうぞ。」
中島みゆき:「地上の星」ミュージックFADEOUT
松尾スズキ:"You can fly! You can fly!"の手拍子IN(観客手拍子)
「え〜....、あの〜....、その〜....」
思わず、斎木しげる仲裁に入る。
「なんだ。なんだ。なんだ。飛ぶか?飛ぶしかないな?うん。うん。うん。
さぁて皆さん、あそこにあるのはな、な、なーんと、炎に包まれた丸い輪だ!
燃えている、燃えているんだ。江頭さんの心のように燃えている輪。
これから江頭さんはあの輪に向かって裸でジャンプするというぞぉ!」
会場:大歓声。
「あ、あの。話が違う....。」
「いいからいいから。さ、上着を脱いで。」
言われるがままに白いブリーフ1枚になる江頭紀明。
松尾スズキ:再び"You can fly! You can fly!"の手拍子IN(観客手拍子)
汗がしたたる江頭紀明の横顔を再びカメラが左右から舐める。
果たして江頭紀明は飛ぶことができるのか!
(つづきません。)