はがきというメディア

頂いた年賀状返しで海外のものがあったので
正しい宛名の書き方などネットで確認してから
昼休み、郵便局に向かう。
海外に郵便物を出すのは何年ぶりだろう。
三十路の前半をほぼ海外で過ごしたためか
えらく後半は日本に集中し過ぎたようだ。
まぁ、偏りは良くないという、うまいんだか
うまくないんだか分からない見解は置いといて。
 
アメリカへはがき郵送願います」と窓口に
差し出すと「70円になります。」と言われて
思わず「へ?」という顔をしてしまった。
小銭入れからまさに出そうとしていた500円玉
から手を離し、100円玉を取り出し、お釣りの
30円を確かに受け取った。なんだか物足りない。
 
だって、国内のはがき郵送料が50円なのに
なんで海外は70円なのか?太平洋を乗り越える
ために20円しかかからないという距離感は
どーも受け付けられず。なんだか本当に届くの
だろうかと不安もあり。そんなんで届くのか
という申し訳なさもあり。複雑な気持で
窓口を後にした。
 
さて、オフィスに戻ってもう一度、その距離間
について考えてみた。待てよ、人間の移動に
置き換えてみよう。東京からニューヨークまでの
格安飛行運賃を探してみるとおよそ3万5000円から
4万円あたりと出る。ふむ。では東京から札幌は
どーだと運賃を調べてみると、2万7000円ほど
だという。なるほど、はがきが4割増しに対して
人間の移動費も3割から4割増しということが
分かった。
 
これって一日たったの○○円的錯覚に過ぎないのか。
でもしかし、どれだけの郵便物が毎日、日本から
アメリカに送られているかは知らないが、海外は
もちろん国内においてもatomを送るメディアとして
はがきがとても格安であることには違いない。
bitがその距離観を縮めつつある世の中ではあるが、
はがきというメディアをもっと現代人は使うべきだ。
と思う。